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2008年9月 9日 (火)

約束の厄束(シャム&香緒美+鋭耀&晴音)

「アンタ――いつまで待ってる気だい?」
「来るまで」
「何の保証もないのにかい?」
「そんなの――いらない」

「どこまで行く気だおいこのバカ!?」
「待ってるところまで」
「もうわかんねぇだろうがよ! おめでたすぎんぞ、ラリってんのかテメェ!?」
「関係ないんだ――そんなの」

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ラーメン 630円
たまごラーメン 730円
チャーシューメン 840円
ネギ 210円
チャーシュー 210円
味付けたまご 100円
のり 100円
ネギラーメン 840円
のりたまごラーメン 830円
チャーシューたまごラーメン 940円
ネギチャーシューラーメン 1050円
のりたまごチャーシューラーメン1040円

消費税の1の位はおそらく切り捨てられているようで、735円のはずの「たまごラーメン」は730円に、945円のはずの「チャーシューたまごラーメン」は940円になっているわけで。同様に、105円のはずののりと味付けたまごは100円になっています。

で、この計算のおかげで本来1000円の商品はすべて1050円になるはずですが、「のりたまごチャーシューラーメン」のように1040円の商品が出現します。

値段設定をした店側の思考としては、「5%の消費税」というルールよりも「わかりやすさ」のためのルールを優先させ、そこから生まれてくる歪みは公平性を守るために店側がかぶったってことになります。

一見なんでもないことのようですが、これちょっと面白いですよ。

ルールとルールのぶつかり合い、で、片方のルールを守るための「犠牲」として何をとったかってのが現れてきてますもん。かなりロマンチックじゃないですか!

「消費税は5%。ただし1の位は切り捨て」そしてこのルールは消費税の発生するタイミングにより本来切り捨てられることのない1000円への消費税10円分を犠牲とし、店側の負担となる…。

ぼく一人の客を見たところでは例えばたかだか10円ですが、これ、積み重なった場合は?

って待て、通常日本で小数点以下の消費税は客の会計から切り捨てられる――ん、待て待て…ってことはどこかで誰のものでもなくなった金銭が少なくとも数字的には発生していることにならないか…?

ということを延々考えながらラーメン屋でラーメンすすってました。

この人面倒くせぇ!

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コメント

攻殻○動隊に出てくるテロリストが、その軍資金として、銀行口座に発生している『一円以下(銭単位)の利子』を全ての預金者から抜き取って莫大な額を集めたエピソードが思い出されます。
本来は発生しているはずの『価値』が、誰にも意識されずに闇から闇へと消えてゆく…こっ、これはまさしく、『誰にも知られずに終わったタイムトラベル』ではないでしょうかっ、隊長!

投稿: F→Z | 2008年9月10日 (水) 00時18分

銀行口座の利子の話は先日感想を書いておいた『月が100回沈めば』でも出てきましたので、もしかすると経済学では有名な話なのかもしれませんね。
時空間跳躍が関わってくるわけではないのでタイムトラベルなのかどうかはちょいとわかりませんが(笑)
みやげ物というのも本来の価値以上に「一期一会」なので売り切ってしまえという店側の心理と、「せっかく旅行に来たんだから」という買う側の心理で価値が生まれているという不思議な商品な訳で、これまた考えてみると面白いですね。F→Zさんなら住んでるところ柄馴染み深いと思って余談ですが。

投稿: mokichi | 2008年9月10日 (水) 09時19分

>ルールとルールのぶつかり合い、で、片方のルールを守るための「犠牲」として何をとったかってのが現れてきてますもん。かなりロマンチックじゃないですか!

ちなみに,この「犠牲」のことを憲法では公共性といいます。
意外なところで話が出てきてびっくり。

投稿: 名古屋方面の人 | 2008年9月11日 (木) 00時31分

こっちこそ、マヌケ面でラーメンすすりながら考えてたことが法学につながったのでびっくりなのですが。
ということはルールの上で生まれてくる齟齬をなるべく公平になるよう処理するためのあそび(「余裕」とか「ゆとり」の意味)のシステムなんですね。
ぼくは単に理屈がぶつかり合った時にそれを納めるためにどっちかがマイナスをかぶるってのはひとつの演出のしかたとしたらそいつは葛藤だなぁと物語作り的な側面からとらえていたのですが。
考えてみれば「法学」って人の上に起こる事柄をなるべく理屈で処理しようとしたシステムのはずですから人の思考の延長にあるはずで、応用の利くことはまだまだありそうですね。

投稿: mokichi | 2008年9月11日 (木) 13時00分

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